『アーキテクトビルダー10月号 健康・快適・省エネを実現 効く冷暖房 超Q&A』
当社で購読している、新建ハウジングでは定期的に別冊付録が付いてきます。この内容が付録で付いてくるのかと毎回驚いてばかりですが、今回もすごかったです。有名工務店の空調計画の内容や、エアコンに関する特集など非常に充実した内容でした。
特にエアコン特集は大変参考になりました。エアコンのカビについては、コーティングの効果が薄れる3年目あたりからカビのリスクが高まるようです。実は、冷房運転時ではなく冷房を消した後が最もカビリスクが高くなります。
冷房運転時は、ドレンパンに結露水が溜まっています。しかし、運転時はずっと室内機内部を通風しているのでカビは生えにくい。冷房停止後は、ドレンパンにまだ結露水が残っているのみ通風がなくなるのでエアコン内の相対湿度が高くなり、カビが生えやすい状況になります。
このカビのリスクを抑える方法としては、冷房運転後は送風運転を3時間程度実施すると良いそうです。そうすることで、エアコン内の乾燥が進みます。ただ、これはドレンパンに溜まった結露水を室内に戻すことになるので、室内の湿度は高くなります。
当社が推奨している、小屋裏エアコンの場合、梅雨時期の除湿期から夏場の冷房期にかけて24時間掛けっぱなしにすることが多いです。掛けっ放しの間のカビリスクは高くないです。リスクが高くなるのは、秋になって冷房を止めたとき。
先日、モデルハウスの小屋裏エアコンの冷房運転を止めたので、富士通ゼネラルの独自技術の加熱除菌をかけました。また、1日送風モードにしてエアコン内を完璧に乾燥させています。
また、そもそもカビの生えにくい構造を採用しているエアコンも登場してきました。三菱電機のFZシリーズと当社も採用しているシャープのエアレストシリーズが該当します。実際、エアコン清掃の現場ではFZシリーズのカビが少ないことが確認されているようです。
当たり前ですが、小まめなフィルター掃除もカビ対策として非常に有効です。フィルターに溜まったホコリの中にカビ菌が付着しています。エアコンの効率アップとカビ防止のためにも小まめな清掃を実施してみてください。
高性能住宅のエアコン機種の選び方も大変参考になったので、また記事にしたいと思います。
2023年10月3日(火)
株式会社小栗材木店
常務取締役 小栗 良太