住宅の気密性とは、建物の隙間からどれだけ空気が漏れるかを示す性能であり、快適な室内環境や省エネルギー性能に深く関わります。
多くの方が「住宅気密測定タイミング」というキーワードで検索されるのは、その測定をいつ行うのが最適なのか、そしてそのタイミングがなぜ重要なのかを知りたいからでしょう。
適切な時期に気密測定を行うことで、建物の性能を最大限に引き出し、理想の住まいづくりに繋げることができます。
今回は、気密測定の最適なタイミングと、実施する上での注意点について解説します。
住宅気密測定のタイミング
工事中に実施する
気密測定は、建物の完成後ではなく、工事の途中で行うことが推奨されています。
完成後に測定しても、もし数値が悪かった場合、どこに隙間があるのか特定が難しく、改善も困難になります。
一方、工事中であれば、隙間を発見し、その場で的確な修正を行うことが可能です。
この修正によって、住んでからの光熱費にも影響するような、家全体の気密性能を大きく向上させることができます。
完成後では手遅れ
家が完成してしまった後では、気密測定で万が一、目標とする数値に達しなかったとしても、手遅れとなるケースがほとんどです。
隙間が見つかっても、壁の中や天井裏などの構造部分に手を加えることは非常に難しく、時間とコストがかかります。
そのため、気密性能を確実にするためには、工事の進行中に測定を実施し、必要に応じてその場で改善策を講じることが不可欠です。
気密ライン確保後に測る
気密測定を実施する上で最も重要なタイミングは、「気密ライン」が確保された時点です。
気密ラインとは、気密シートやテープ、コーキング材などを用いて、建物全体に連続して設けられた、空気の漏れを防ぐための層のことを指します。
配管や配線が貫通する箇所、コンセントボックス周りなど、細部まで気密処理が完了した段階で測定を行うことで、家の真の気密性能を把握できます。
この気密ラインが確立された後に測定することで、その後の工事で気密性能が低下するリスクを回避し、効果的な測定結果を得られるのです。

気密測定実施時の注意点
モデルハウスの数値はあてにしない
モデルハウスの気密測定結果は、あくまで参考程度にとどめるべきです。
気密性能は、職人の施工品質によって大きく左右されるため、モデルハウスで計測された数値が、そのままご自身の家にも適用されるとは限りません。
場合によっては、良い数値が出るまで何度も測定・修正を繰り返している可能性も考えられます。
そのため、ご自身の家で実際に気密測定を実施することが、正確な性能を把握する上で重要となります。
測定後の手直しは可能
気密測定の結果、目標とする数値に満たない場合でも、測定が工事中であれば手直しが可能です。
隙間が発見された箇所を特定し、断熱材や気密テープなどで適切に処置することで、気密性能を改善することができます。
この手直しによって、より快適で省エネルギーな住まいを実現できるため、工事中の測定は非常に有効な手段と言えるでしょう。
気密と換気はセットで考える
気密性能を高めることは、快適な室内環境の実現に不可欠ですが、同時に「換気」とのバランスも考慮する必要があります。
気密性が高い家では、意図的に空気を入れ替えるための換気システム(24時間換気など)が必須となります。
換気システムが適切に機能しないと、室内の空気が淀み、健康被害につながる可能性もあります。
気密性能を追求するだけでなく、計画的な換気システムを導入し、適切にメンテナンスすることが、健やかな居住環境を維持するために重要です。

まとめ
住宅の気密測定は、快適で経済的な住まいを実現するための重要なステップです。
測定は、建物の断熱工事が完了し、気密ラインが確立された「工事中」に行うのが最も効果的です。
完成後に測定しても、性能に問題があった場合に手直しが難しく、時間やコストが無駄になる可能性があります。
モデルハウスの数値に惑わされず、ご自身の家で正確な測定を実施し、必要に応じて早期に手直しを行うことが大切です。
また、気密性能を高める際には、十分な換気計画もセットで検討し、健やかな居住環境を維持しましょう。

