【造作家具のこだわり】材木屋だからできる“暮らしに寄り添う家具づくり”とは?|岐阜の工務店・小栗材木店

造作家具は「見えない工夫」がたくさん詰まっています

注文住宅では、テレビボードや収納、スタディスペースなどを建物に合わせてつくる「造作家具」をご希望される方が多くいらっしゃいます。

見た目はシンプルですっきりしていますが、実は完成するまでにはさまざまな工夫や手間がかかっています。

今回は、小栗材木店の大工が手掛ける造作家具について、テレビボードやスタディスペースを例に、普段は見えないこだわりをご紹介します。

「造作家具を取り入れたい」「既製品との違いを知りたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。


造作家具は一棟ごとにオーダーメイド

お客様のご要望に合わせて一から製作

りょうた:
今回は、小栗材木店の造作家具についてご紹介します。

収納や家具は、一棟のお家の中でも何か所か造作することが多いのですが、普段は完成した状態をご紹介することが多いですよね。

今日は、「実はこんなところに苦労している」「こういう工夫をしている」という部分もお話しできればと思います。

これから家づくりを考えている方にとって、「こんな収納をつくりたい」という参考になれば嬉しいですね。

おぐみゆ:
完成した姿を見ることはあっても、つくる過程まではなかなか知る機会がありませんもんね。


壁面収納は施工の順番がとても重要

天井までぴったり納まるテレビボード

りょうた:
こちらは造作のテレビボードです。

お客様のご要望に合わせて製作しています。

扉を付けたい場合は、枠は大工がつくり、扉は建具職人さんが製作することもできます。

今回は天井までぴったり納まるデザインになっています。

おぐみゆ:
とてもすっきりしていて、最初からここにあったような仕上がりですね。

りょうた:
実は、この納まりが一番大変なんです。

完成すると自然に見えますが、施工の順番を通常とは変えなければならないんですよ。


実は「天井を張る前」から始まっている

りょうた:
一般的な木造住宅は、天井を張って、床を施工して、最後に壁を仕上げていきます。

でも、このような天井まである造作家具は、天井を張る前に組み立てておかなければいけません。

あとから入れようとしても、天井につかえてしまうんです。

おぐみゆ:
完成してから組み立てているのかと思っていました。

りょうた:
そうすると傷が付いてしまいますし、きれいに納めることができません。

だから、建築工事の途中で先に仕込み、あとから細かな板を取り付けながら仕上げています。

ポイント

天井までぴったり納まる造作家具は、完成後に設置しているわけではありません。

建築中の工程から施工手順を組み立て、大工が一つひとつ組み上げることで、まるで壁と一体になったような美しい仕上がりを実現しています。


目立たないところにも職人の工夫が

見た目の美しさと使いやすさを両立

りょうた:
収納の天板も、フラットにするか少し立ち上げるかなど、お客様の使い方に合わせてご提案しています。

実は奥行きもすべて同じではなく、少しずつ調整している部分があるんです。

おぐみゆ:
言われるまで全然気付きませんでした。

りょうた:
このあたりは、大工が見た目のバランスを考えながら仕上げています。

また、棚板を固定するときも、ビスが見えないようにダボで隠すなど、細かな工夫をしています。

おぐみゆ:
本当に近くで見てもわからないですね。

ポイント

造作家具は、完成するとシンプルに見えますが、ビスを隠す加工や棚の納まりなど、細かな手仕事の積み重ねによって美しく仕上げられています。


強度を保つための見えない仕込み

りょうた:
壁面収納は、壁を張る前の柱の間にしっかり固定しています。

木で挟み込んで強度を確保しているので、たわみにくく、安心して使っていただけます。

おぐみゆ:
ということは、「やっぱり後から付けたい」と思っても難しいんですね。

りょうた:
壁面いっぱいの収納は難しいですね。

もちろん棚を追加することはできますが、建物と一体になった収納は建築中に施工する必要があります。

だからこそ、造作家具は家づくりの打ち合わせ段階でしっかりご相談いただくことが大切なんです。

ポイント

造作家具は、間取りや暮らし方と一緒に計画することで、本当に使いやすい収納になります。

「あとから付ければいい」と考えるのではなく、家づくりの初期段階から検討することがおすすめです。


無垢材だからこそ味わえる木の質感

定番はタモ材とパイン材

りょうた:
小栗材木店では、造作家具に使う材料として、主にタモ材とパイン材を使用しています。

あらかじめ長さ4mほどのフリー板を仕入れておき、お家に合わせてカットしながら製作しています。

もちろん、ご希望があればヒノキなど他の樹種にも対応できます。

おぐみゆ:
それぞれ特徴は違うんですか?

りょうた:
タモ材は硬くて丈夫なので、家具や棚板に向いています。

一方、パイン材はやわらかく加工しやすいので、やさしい雰囲気に仕上がります。

色味や空間とのバランスを見ながら使い分けています。

ポイント

無垢材は樹種によって色合いや硬さが異なります。

小栗材木店では、見た目の美しさだけでなく、使う場所や耐久性も考えながら材料を選んでいます。


木の表情を活かす自然塗料へのこだわり

無垢材の魅力を引き出すオイル塗装

りょうた:
造作家具には、オスモの自然塗料を使ってクリア塗装をしています。

オイルが木に浸透することで、無垢材ならではの木目や質感を活かした仕上がりになります。

おぐみゆ:
木の風合いがそのまま感じられて、とても自然な雰囲気ですね。

りょうた:
もちろん着色することもできますが、せっかく本物の木を使うのであれば、木目をきれいに見せたいという思いがあります。

そのため、小栗材木店ではオイル塗装を選ぶことが多いですね。

おぐみゆ:
艶も控えめで落ち着いた印象です。

りょうた:
そうですね。

できるだけ艶を抑えた自然な仕上がりにすることで、住まい全体にもなじみやすくなります。

ポイント

無垢材は塗装の種類によって印象が大きく変わります。

小栗材木店では、木の質感や木目を活かせる自然塗料を採用し、経年変化も楽しめる仕上がりを大切にしています。


スタディスペースも長く安心して使えるように

見えない部分でしっかり強度を確保

りょうた:
スタディスペースも、壁をつくる前の段階でしっかり固定しています。

柱の間に木材を組み込み、上下から挟み込むことで強度を確保しているので、たわみにくく安心して使えます。

おぐみゆ:
机だけ後から取り付けているわけではないんですね。

りょうた:
そうなんです。

見えなくなる部分だからこそ、しっかり施工することが大切なんです。


面取りにも使いやすさへの配慮を

りょうた:
机の角は、お客様のお好みに合わせて面取りの大きさも調整しています。

私はシャープな印象が好きなので、できるだけすっきりした仕上がりにすることが多いですね。

おぐみゆ:
小さなお子さんがいるご家庭なら、もう少し丸くしてほしいというご要望もありそうですね。

りょうた:
もちろんです。

使う方や暮らし方に合わせて、安全性とのバランスを見ながらご提案しています。

ポイント

オーダーメイドの造作家具は、サイズだけでなく、角の丸みや手触りまで細かく調整できます。

ご家族構成やライフスタイルに合わせて、一つひとつ仕上げられるのも魅力です。


引き出し収納にも細かな工夫があります

床を傷つけない「浮かせる」設計

おぐみゆ:
この引き出し、いつも床を傷つけないのかなって気になっていたんです。

りょうた:
実は床には接していないんですよ。

横に取り付けたレールで支えているので、引き出しは浮いた状態になっています。

おぐみゆ:
だから床に傷が付きにくいんですね。

りょうた:
床に車輪が付くタイプだと、使い続けるうちにフローリングへ跡が残ることがあります。

そのため、小栗材木店では床を傷つけにくいレール式を採用しています。

ポイント

毎日使う収納だからこそ、使いやすさだけでなく、住まいを長くきれいに保てる工夫も大切にしています。


木材も空間に合わせて選んでいます

りょうた:
この引き出しはパイン材を使っています。

畳コーナーにはヒノキを使っているので、タモ材よりも色合いが近いパイン材を選びました。

おぐみゆ:
同じ収納でも、場所によって材料を変えているんですね。

りょうた:
そうなんです。

全体の雰囲気が自然につながるように、色合いも考えながら材料を選んでいます。


スリット扉も一つひとつ手づくり

おぐみゆ:
この扉も手づくりなんですか?

りょうた:
はい。

既製品にも似たデザインはありますが、「せっかくなら自分たちでつくろう」ということで、大工が一つひとつ製作しています。

オリジナルだからこそ、お住まいのサイズやデザインにぴったり合わせることができます。


世界に一つだけの造作家具をつくるために

家づくりと一緒に考えるオーダーメイド収納

おぐみゆ:
こんな素敵な収納を見ると、「うちにもつくってほしい」と思う方も多そうですね。

りょうた:
ありがとうございます。

ただ、こうした造作家具は、新築やリフォームをご依頼いただくお客様へ、大工が一つひとつ製作しています。

だからこそ、間取りや暮らし方に合わせた、本当に使いやすい収納をご提案できるんです。

おぐみゆ:
まさに世界に一つだけの家具ですね。

りょうた:
そうですね。

「ここにはこんな収納がほしい」「このスペースを有効活用したい」など、ご要望をしっかり伺いながら、一緒につくり上げています。


注文住宅だからできる、造作家具という選択

造作家具は、完成した姿だけを見るとシンプルに見えるかもしれません。

しかし、その裏側では施工手順を工夫し、見えない部分の強度を確保し、木材や塗装まで細かく選びながら、大工が一つひとつ丁寧に製作しています。

だからこそ、既製品では難しいサイズやデザインにも対応でき、住まいにぴったりと納まる家具が完成します。

収納は毎日の暮らしに欠かせないものだからこそ、「使いやすさ」と「美しさ」のどちらも大切にしたいものです。

家づくりをご検討中の方は、ぜひ造作家具も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。


暮らしに合わせた造作家具をご提案します

小栗材木店では、注文住宅だからこそできるオーダーメイドの造作家具や収納をご提案しています。

「テレビボードを造作したい」「スタディスペースをつくりたい」「収納をすっきり見せたい」など、ご希望がありましたら、お気軽にご相談ください。

モデルハウスや完成見学会では、実際の造作家具もご覧いただけます。

また、今回の内容はYouTubeでも詳しくご紹介していますので、ぜひ動画もあわせてご覧ください。

皆さまの理想の家づくりの参考になれば幸いです。