これからお家を建てる方へ!高気密・高断熱の大事なお話し

高気密高断熱住宅は「性能を高めるだけ」で快適になる?

「高気密高断熱の家は快適」「これから家を建てるなら、高気密高断熱住宅がいい」と耳にする機会が増えています。

一方で、高気密高断熱にすると、具体的に何がいいのかまでは、よく分からないという方も多いのではないでしょうか。

実は、高気密高断熱住宅は、断熱性能や気密性能を高めれば、それだけで一年中快適に暮らせるというわけではありません。設計や使い方によっては、せっかく高めた性能を十分に活かせないこともあります。

今回の動画では、高断熱・高気密の考え方から、夏の日射を考えた窓の設計、家全体を快適にする冷暖房計画まで、高気密高断熱住宅を活かすために大切な3つの考え方について解説しています。

これから恵那市周辺で注文住宅を検討している方や、「冬暖かく、夏涼しい家にしたい」「住宅性能は何を基準に考えればいいの?」という方は、ぜひ家づくりの参考にしてみてください。

動画では、りょうたとおぐみゆの対談形式で詳しくご紹介しています。記事とあわせてぜひご覧ください。


高断熱のあとに「高気密」が必要になった理由

おぐみゆ:

高気密高断熱住宅って、今すごく「いいよ」って言われていますよね。

りょうた:

そうですね。今では、高気密高断熱をうたっていない工務店さんは、ほとんどいないんじゃないかというくらいです。

でも、「実際に何がいいの?」というところまでは、意外と分からないですよね。

高気密高断熱にもメリットがありますし、使い方を間違えるとデメリットになる部分もあります。

りょうた:

まず、高断熱・高気密の歴史からお話しします。

よく「高気密高断熱」と言いますが、実は順番としては「高断熱・高気密」なんです。

おぐみゆ:

そうなんですか?

りょうた:

もともと北海道で、寒い冬を暖かく過ごすために住宅の高断熱化が始まりました。

最初は「断熱材をたくさん入れてみよう」というところから始まったんです。

ところが、断熱材を入れただけで、気密や防湿がうまくできていなかったため、壁の中で結露が起きてしまいました。

それが大きな問題になったんですね。

おぐみゆ:

断熱材をたくさん入れるだけでは駄目だったんですね。

りょうた:

そうなんです。

そこで、壁の中で結露して腐らないように、きちんと気密を取ることが研究されました。

断熱性能をしっかり発揮させるためにも、断熱だけではなく気密も必要だということが分かってきたんです。

だから、「高断熱」のあとに「高気密」が必要になったという流れです。

高断熱と高気密をセットで考えることが重要

断熱材を増やすだけではなく、壁の中での結露を防ぎ、断熱性能をきちんと発揮させるために気密も重要になります。「断熱性能だけ」「気密性能だけ」と切り離すのではなく、両方をセットで考えることが高気密高断熱住宅の基本です。


高気密高断熱住宅のメリットと意外なデメリット

りょうた:

高断熱・高気密にするメリットは、基本的には熱を逃がさないことです。

冬に暖房で暖めた空気や、夏に冷房で冷やした空気が外へ逃げにくくなります。

これが、高断熱・高気密化する大きなメリットです。

おぐみゆ:

それなら、性能を高くすればするほど快適になりそうですね。

りょうた:

ただ、そこに注意点があります。

高断熱・高気密の住宅は、熱を逃がさないんです。

たとえば夏場に、西日が窓からガンガン入ってきたらどうなると思います?

おぐみゆ:

暑くなりますよね。

りょうた:

めちゃくちゃ暑くなります。

せっかくお金をかけて高断熱・高気密にしたのに、「夏は暑い」という状態になってしまうこともあるんです。

おぐみゆ:

高気密高断熱だから、夏も自然に涼しくなるわけではないんですね。

りょうた:

そうなんです。

夏場は、しっかり直射日光を遮る工夫をしないと、高断熱・高気密の性能を活かせません。

高断熱・高気密は最低限必要なファーストステップなんですけど、その性能を活かす設計までできているかが大事です。

高気密高断熱の性能を活かす設計の重要性

高断熱・高気密には、室内の熱を逃がしにくくするメリットがあります。一方で、夏に窓から強い日射が入ると、その熱も室内にこもりやすくなります。性能を高めるだけでなく、日射をどのようにコントロールするかまで考えることが重要です。


高気密高断熱を活かす「太陽に素直な窓の設計」

りょうた:

そこでステップ2になるのが、窓の設計です。

特に夏場は、窓の配置や大きさを間違えてしまうと大失敗することがあります。

敷地の条件や太陽の動きに合わせて、日射を「取り入れる」「遮る」ということをきちんと考える必要があります。

おぐみゆ:

窓を大きくしたいという人も多そうですよね。

りょうた:

そうなんです。

「開放的なお家が好きだから、ここにも大きな窓がほしい」となることもあります。

だからこそ、工務店側がお客様に「窓の設計はこれだけ大事なんですよ」ということをきちんとお伝えする必要があります。

工務店側も、夏の日差しや冬の日差しの角度まで考えて設計してあげることが大切です。

おぐみゆ:

それって、性能のいい設備を入れるように、さらにお金がかかるんですか?

りょうた:

これは設計の工夫なので、そこに対して設備費がかかるわけではないんです。

でも、きちんと設計することで省エネになりますし、高断熱・高気密の性能も活きてきます。

りょうた:

窓が駄目ということではありません。窓は必要です。

大きさや配置を工夫して、夏は日射をしっかり遮り、冬はできるだけ取り入れる。

そうすることで、高断熱・高気密の性能を最大限活かすことができます。

太陽の動きを考えた窓の設計

高気密高断熱住宅では、断熱材や設備だけでなく、窓の配置や大きさも住み心地を左右します。夏の日射は遮り、冬の日射は取り入れる「太陽に素直な設計」によって、高断熱・高気密の性能をより活かしながら、省エネにもつなげることができます。


UA値などの数値だけを目的にしない家づくり

りょうた:

今、高気密高断熱住宅を求める方が増えていること自体は、非常にいいことだと思っています。

高断熱・高気密にするだけでも、やらない場合と比べれば満足度はかなり上がると思います。

ただ、気になるのが、性能の数値だけを求めてしまうことです。

りょうた:

たとえば、「UA値0.3くらいの家をつくりたい」「HEAT20 G2以上にしたい」というように、数値や基準から家づくりを考える方もいらっしゃいます。

でも、それはあくまで手段なんです。

おぐみゆ:

目的ではない?

りょうた:

そうです。

本当にほしいのは、冬暖かくて、夏涼しくて、電気代も抑えられて、快適に暮らせる家じゃないですか。

そこが目的なのに、そのための手段である断熱性能の数値ばかりを見るようになってしまうと、本来の目的から離れてしまうことがあります。

りょうた:

快適な家をつくるためには、いろいろな要素があります。

高断熱・高気密だけではなく、太陽に素直な設計や、このあとお話しする冷暖房計画まで押さえていかないと、「実際に暮らしてみたら思っていたのと違った」ということにもなりかねません。

性能数値は快適な暮らしを実現するための手段

UA値などの断熱性能を示す数値は、住宅性能を考えるうえで一つの目安になります。ただし、数値を高めること自体が家づくりの目的ではありません。「冬暖かく、夏涼しく、省エネで快適に暮らせること」という本来の目的から、必要な性能や設計を考えることが大切です。


家全体を快適にするための冷暖房計画

りょうた:

3つ目が、冷暖房計画です。

冷暖房計画まできちんとできると、実はお金も下げられるんです。

たとえば各部屋にエアコンを付けて5台必要だったものが、1台ないし2台で済むようになれば、まずエアコン3台分の初期費用が抑えられます。

さらに、冷暖房にかかる電気代まで下げることができます。

おぐみゆ:

初期費用も電気代も下がるんですね。

りょうた:

そうなんです。

高断熱・高気密にして、太陽に素直な設計をして、最後に冷暖房計画まで考える。

小栗材木店が指導を受けている松尾式では、ここまで含めて考えていて、僕たちも実践しています。

できるだけ小さな設備で、交換するときの費用まで抑えられるようにする。ここまでできると、コストパフォーマンスもよくなります。

おぐみゆ:

高断熱の家じゃなくても、冷暖房計画をすると違うんですか?

りょうた:

もちろん最低限の断熱性能は必要です。

ただ、断熱性能が少し低かったとしても、太陽に素直な設計や冷暖房計画までできている家の方が、実際には快適になることもあります。

もちろん限界はあるので、高断熱化もしっかりやる必要があります。

そのうえで、冷暖房計画まで考えることが大切です。

性能を活かすための冷暖房計画

高断熱・高気密にするだけでなく、太陽に素直な設計と冷暖房計画まで組み合わせることで、住宅性能をより活かしやすくなります。エアコンの台数を抑えられれば、初期費用だけでなく、電気代や将来の交換費用を抑えることにもつながります。


エアコンは「大きければ大きいほどいい」わけではない

おぐみゆ:

冷暖房「計画」というのは、たとえば「朝6時にエアコンをつけて、12時に消してください」というような使い方のことですか?

りょうた:

使い方もありますが、まず大切なのが適切なサイズのエアコンを選定することです。

「この家なら何畳用のエアコンがベストなのか」ということを、シミュレーションで出していきます。

ただ、適切な容量が分かったからといって、それを適当な場所に付ければいいわけではありません。

設定をやりすぎると結露することもあるので、使い方も含めて綿密に計画する必要があります。

りょうた:

さらに、家の中には壁がありますよね。

普通にエアコンを付けただけでは、その部屋だけにしか効きません。

だから、冷暖房した空気が家全体に循環するように、エアコンの配置や間取りまで含めて計画します。

おぐみゆ:

エアコンは、大きければ大きいほどいいというわけではないんですか?

りょうた:

そうではないんです。

たとえば計算した結果、6畳用のエアコンで家全体に効かせられる住宅があったとします。

そこに「余裕を持たせよう」と14畳用や20畳用のエアコンを付けてシミュレーションすると、年間の電気代が1万5,000円くらい変わることもあります。

大きすぎるエアコンを選ぶと、効率が悪くなるんです。

りょうた:

最大100の力を出せるエアコンなのに、一番頑張ったときでも30くらいしか使わないのであれば、効率が悪いですよね。

一番寒いときに100%の力を出せるくらいのエアコンを選定してあげると、効率がよくなります。

そこを計算して、「この家ならこれが最適です」と選んでいきます。

おぐみゆ:

6畳用で足りるなら、その方がエアコン自体も安いですよね。

りょうた:

そうなんです。

14畳用より6畳用の方が本体価格も安いですし、電気代も抑えられる。

将来エアコンを交換するときも、6畳用であれば交換費用を抑えられます。

りょうた:

ただ、これを計画する設計者は大変です。

シミュレーションソフトなども使いながら、エアコンの容量だけでなく、配置や間取りまで考える必要があります。

かなり勉強が必要な部分ですが、ここまでできると「快適な家になる」と言いやすくなります。

住宅に合ったエアコン容量と配置の重要性

エアコンは、単純に大容量の機種を選べば安心というわけではありません。住宅性能に合わせて必要な容量を計算し、冷暖房した空気が家全体に届くように配置や間取りまで計画することがポイントです。適切なエアコンを選ぶことで、本体価格・電気代・将来の交換費用を抑えることにもつながります。


快適で省エネな家をつくるための3つの考え方

今回の動画で紹介したポイントは、大きく3つです。

1つ目は、高気密・高断熱にすること。

2つ目は、その性能を活かすために、夏の日射を遮り、冬の日射を取り入れる「太陽に素直な窓の設計」をすること。

そして3つ目が、住宅性能に合ったエアコンを選定し、その冷暖房が家全体に行き渡るようにする「冷暖房計画」です。

高気密高断熱住宅を考えるとき、UA値などの性能数値を高めることだけが目的になってしまうことがあります。

しかし、本当に目指したいのは、性能の数値そのものではなく、冬は暖かく、夏は涼しく、できるだけ電気代を抑えながら快適に暮らせる家です。

高断熱・高気密をベースに、太陽の光や熱を上手に利用する設計、さらに冷暖房計画まで一緒に考えることで、それぞれの性能を活かした家づくりにつながります。


恵那市周辺で高気密高断熱の家づくりをご検討の方へ

「高気密高断熱の家にしたいけれど、どのくらいの性能が必要?」「UA値はどこまで高くした方がいい?」「エアコンは何台必要?」など、住宅性能について調べるほど疑問が増えてくることもあります。

小栗材木店では、恵那市を中心とした東濃エリアで、高気密高断熱をはじめ、太陽の光や熱を活かすパッシブ設計、冷暖房計画まで含めた注文住宅の家づくりを行っています。

住宅性能の数値だけでは分かりにくいことや、「自分たちの場合はどう考えればいい?」という疑問がありましたら、ぜひご相談ください。

モデルハウスでは、住宅性能についての疑問や、それぞれの方法のメリット・デメリットについても詳しくお話しできます。

恵那市・中津川市・瑞浪市など東濃エリアで高気密高断熱の家や省エネで快適な注文住宅をご検討の方は、小栗材木店へお気軽にお問い合わせください。